てくまりんぼ原田奈美子です。
ウェディングドレスをお召しになる際、一番の必需品と言えばやはりベールですよね。
ウェディングベールは通常、挙式にのみ利用するものです。挙式は20分~30分が普通だと思います。たった30分ですが結婚式の中では一番大切な30分です。
その挙式でのみ使用するウェディングベールには重要な意味が込められているのです。
こちらのページで詳しくご説明していますので興味がお有りの方はぜひ一度ご覧になってください。
今日はそのベールに使われるレースの種類についてご案内させて頂きますね。ちょっと物知りなところを今日は自慢したいので(笑)長文になると思います。
ご興味のある方だけご覧くださいませ~
ケミカルレース(Chemical Lace)
ケミカルと言うのは英語で「化学的な」と言う意味です。その名の通り化学的な処理を施したレースです。
薄手の生地をまずは基になる布として使います。そこに綿やポリエステルの糸で刺しゅうをします。その後、薬剤に浸して基布を溶解させ刺しゅうの部分だけを残したものです。溶解する溶液は苛性ソーダなどが使われます。
当店で取り扱っているケミカルレースです。
とっても可愛らしいバラの刺しゅうです。当店では【ルナ】と言う名前を付けています。
ケミカルレースの特徴としては厚みがあるものが多いです。厚みがある分、重量が出ますのでレースの幅は1センチ~3センチ程度の細いものが多いです。
厚みがあるので細い巾でもベールの周囲に使うと結構な存在感があります。
もちろんウェディングドレスなどに使う場合を想定した広い幅のケミカルレースもありますが、全体に使うとずっしりした印象のドレスになりがちですね。ドレスに使うのでしたら部分使いが一般的だと思います。
これは私の想像ですが溶液で溶かす工程が入るのであまり繊細な刺しゅうだと基布と一緒に溶けちゃうのかしら?と思っています。
たぶん、有ってますよ、この仮説(^^)
コードレース(Cord lace)
基布の上にコード(=ひも)で刺しゅうを施したレースのことです。
こんな感じのレースです。
コードレースは立体感が出て柄が際立つのでお顔回りにレースが来るマリアベールには大変適したレースです。
たとえばこんな感じ↓
コードレースは本当に種類が多く、柄も多岐にわたります。コードレースのみで完結させるのではなく、他の種類のレースの上にコードを施す場合もあります。
こちらのレースは後ほどご紹介するリバーレースの上にコード刺しゅうを施したものです。
豪華ですね(^^)
ラッセルレース(Raschel lace)
ラッセル織機で編んだレースを総称してラッセルレースと呼びます。
編みながら柄を作り出していくものと、チュールを基布としてその上に模様を編み出していくものがあります。
早いスピードで編みだす事が出来るため、比較的安価で手に入るレースの種類になります。
安価ですがとても綺麗で透明感も出す事が出来るためウェディングベールにも良く使われています。
当店では『花の妖精』と言うベールに使っています。
美しくて、華やかで、透明感もあり、安価で、と言ういい事づくめのベールですね。
リバーレース(Leaver lace)
イギリスのリバー(J.Leavers)が発明した機械で編んだレースの総称です。
精巧かつ複雑な織機で、ごく細い糸を使い編み上げるため量を必要とし、その上、織り上げに時間がかかるので大量生産が出来ないためレースの中では最高級品とされています。
憶えていらっしゃる方も多いと思いますがイギリス王室のウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式のドレスに使われているのはもちろんリバーレースです。
ヨーロッパ製のリバーレースは見た目も大変美しく豪華なのですが、年々このリバーレース織機が減ってきているそうです。
取扱いが大変な事と大量生産が出来ないことで一度壊れたら修理することなくそのままにされている場合も多いようです。
当店のウェディングベール【ジュピター】です。ただ豪華なだけでは無く優しさが感じられます。
リバーレースの良いところがもうひとつ。
好きな場所でカット出来ると言う事です。レースの種類によっては柄の途中でカットするとほどけてきたり、何となく見た目がただ断ち切った、みたいに見えるものも多いのですがリバーレースはそんなことがありません。
自由自在にカットして配置できるところも魅力です。私の大好きなレースです。
あと、レースの種類としてはトーションレースやチュールレース、エンブロイダリーなどがありますがウェディングベールに使うレースとしては今回ご紹介したものが中心となっています。
本当にレースにはたくさんの種類があります。
あなたのドレスに合うベールをご提案させて頂いていますのでいつでもお気軽にご相談くださいね♪